ITサービスマネジメントシステム(ITSMS)とは

2007年7月4日


1. ITSMSとは

 ITSMSとは、サービス提供者が、提供するITサービスのマネジメントを効率的、効果的に運営管理するための仕組みである。

【対顧客】サービス提供者は、提供のサービスレベルを顧客と合意し、合意に基づいたサービス品質を管理し、サービスレベル状況を顧客に報告する。

【対サービス提供の関連プロセス】サービスマネジメントは、顧客との合意のサービスレベルを含む各種要求を満たすよう、サービス提供の関連プロセスを統制する。

【対供給者】サービス提供者は、供給者とサービスレベル(顧客合意のサービスレベルとの整合が条件)を合意し、監視する。

 

2. ITSMS構築のポイント

 ITSMSを構築する上でのポイントを次に示す。

◆経営陣が深く関与する(経営陣のコミットメント)
◆組織横断的なプロセスアプローチの実現
 ・プロセス単位に役割と責任を明確にする
 ・プロセス間の相互関係(入力と出力)を明確にする
◆サービスマネジメント目標及び各プロセスの重要業績評価指標(KPI)設定と測定
 ・測定可能な数値目標を設定、測定し、改善のための「きっかけ」とする
◆効果的な運用管理手順の実装
 ・必要に応じてITIL®等のベストプラクティスを適用する
 ・従来のサービス提供方法や管理体勢を有効活用する
 ・社内規定/ルールと実態との乖離を極小化する

注)ITIL®(IT Infrastructure Library)は、英国及び欧州連合各国における英国政府OGC (Office of Government Commerce)の商標又は登録商標です。


3. ITSMSの構築

   ITSMSの構築には、4つのステップが考えられる。

STEP1:現状分析
サービス提供者は、自組織のITサービスマネジメント活動の現状(本規格要求事項への適合性)を分析する。この分析により、本規格と自組織の活動のギャップを洗い出し、ギャップを埋めるための方策を検討する。

STEP2:マネジメントシステムの構築
 本規格におけるマネジメントシステムでは、ITサービスの品質に関して、経営陣を含めた組織がサービスを効果的、効率的に運営管理し、実施できるようにするため、次の3つの領域での要求事項を満たす必要がある。
   ・経営陣の責任
   ・文書化に関する要求事項
   ・力量、認識及び教育・訓練

STEP3:サービスマネジメントの計画と導入
 サービスマネジメントの実現に必要なサービスマネジメントプロセスの設計や達成すべき目標、各プロセスや担当するメンバーの役割や責任、サービス品質を管理、監査、改善する方法などを計画、そしてあらゆるプロセスに適応可能なプロセス改善サイクル(ITSMSフレームワーク)を規定するサービスマネジメントの計画を行う。

STEP4:サービスマネジメントプロセスの導入
 STEP3で立案した計画に従い、「新規サービス又はサービス変更の計画立案及び導入」及び次の13プロセスを導入する。

◆サービス提供プロセス
 ・サービスレベル管理
 ・サービスの報告
 ・サービス継続及び可用性の管理
 ・サービスの予算業務及び会計業務
 ・容量/能力管理
 ・情報セキュリティ管理


◆関係プロセス
 ・顧客関係管理
 ・供給者管理
◆解決プロセス
 ・インシデント管理
 ・問題管理
◆統合的制御プロセス
 ・構成管理
 ・変更管理
◆リリースプロセス
 ・リリース管理プロセス








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